ポップだロックだとジャンルで音楽を語るのはダセェから今すぐ止めろ。
どうも "タイトルでよく吠える" でお馴染みのまつなし(@na44y_0402)です。
音楽っていろんなジャンルがあるじゃないですか。
ポップとかロックとかR&Bとかレゲエとかジャズとか、近年流行りまくってるEDMとか、、
ああいうジャンル分けって、あくまで便宜上のものだと思うんです。
サウンドの違いで音楽をカテゴリー分けして、リスナーが好きな音を探しやすくするためのもの。
サウンドを機械的にカテゴライズしているに過ぎず、アーティスト個々の精神性までを反映しているものではないと思います。
ジャンルに縛られず、アーティスト個々のアイデンティティを楽しむことが本来の音楽のカタチではないかなと思ったりします。(音楽はこうあるべき、という論調自体ナンセンスかもしれませんが、、笑)
なぜそんなことを考えたかというと、これまでいわゆる "ロック" を鳴らしていた僕の好きなバンドが、ここにきて軒並み従来のサウンドとは違う音作りをしているから。
しかし、バンド自体の精神性は何ら変わっていないと思ったから。
2組紹介させてください。
1. LINKIN PARK
全世界累計アルバムセールスは2014年6月当時、5,500万枚以上を記録しています。
2017年、Vo.チェスター・ベニントンが41歳の若さで自殺したことでも話題になりました。
ロックスターはなぜ短命なのか、についてはまた別の機会で書くことにして、まずは昔の楽曲を聞いてみましょう。
Faint(2003年発表)
Numb(2003年発表)
Numbに関してはYouTubeで約10億回再生。ハンパないっすね、、
初期はロック色が強いです。歪んだギターがかっこいい。
そしてチェスターの歌が上手すぎます。
一方、チェスターの死の直前にリリースされたアルバム『One More Light』。
R&Bやポップの色が強い作品となっています。早速収録曲を聴いてみましょう。
Heavy feat.Kiiara(2017年発表)
Invisible(2017年発表)
ほらほら、昔の楽曲とイメージが全然違うでしょ?
「リンキンは変わってしまった」と嘆くリスナーの声が聞こえてきそうです。
リンキンは本当に変わってしまったのでしょうか?
もともとディストーションの効いたギターにラップを乗せたりなど、ハイブリッドな音楽性が支持されていた彼ら。『One More Light』にしても、さまざまなジャンルの音を取り込む貪欲さは一貫しています。サウンドを聞いただけで「リンキンは変わってしまった」と言ってしまうのは気が早いのではないでしょうか。
サウンドは変わってもバンドの精神性は変わらない。
アーティストからしてみれば、今まで売れていたものを置いておいて新しいものに挑戦することはハードルが高いはず。それでも果敢に挑んでいく姿勢そのものがリンキンパークであり、その点で今までもこれからもリンキンパークはリンキンパークなのだと思います。
あなたの耳に流れている音楽から、そのアーティストの精神性が見えてくる。とても面白いことだと思います。
アーティストの精神性が出るといえば、その最たるものは歌詞ではないでしょうか。洋楽アーティストだと中学英語からやり直すハメになってしまうので、邦楽バンドをご紹介。
ん?ロックから路線変更してるようなバンドあったっけ?ありますあります。
クリープハイプです。
2. クリープハイプ
Vo.尾崎世界観がつくるエグみのある歌詞が人気のバンド。
人間と人間の綺麗事ではないやり取りが、尾崎のフィルターを通して鮮やかに切り取られています。
歌詞に注目して一曲聴いてみてください。
寝癖(2014年発表)
終わりかけている関係を諦めきれない主人公の生々しい心情が歌詞から痛いほど読み取れます。
ちなみに、この曲が収録されたアルバム『一つになれないなら、せめて二つだけでいよう』は、ロック色の強いアルバムになっています。
一方、最近リリースされたアルバム『泣きたくなるほど嬉しい日々に』。
打って変わって、ポップなサウンドが全面に打ち出されています。
収録曲の中から一曲どうぞ。
ゆっくり行こう(2018年発表)
相手を突き放す言葉。相手に寄り添う言葉。
そのどれもが本心であり、人間が他人に抱くグラデーションのかかった感情を的確に表現している歌詞だと思います。
誰かが誰かを想うときに働くプラスな感情もマイナスな感情も全てをひっくるめ、リアルを白日のもとに晒す。Vo.尾崎の執念にも似た信念は、ロックサウンドだろうがポップサウンドだろうが、確かにそこに存在しているのだと感じました。
クリープハイプの場合にも、サウンドは変われど、アーティストの精神性は変わらないと言えるのではないでしょうか。
あ、そういえば、Paramoreというアメリカのバンドも、ロック(エモ)から、近年ポップ路線にシフトしてきています。ですが歌詞は相変わらずキレキレ。ぜひ聞いてみてください。(記事が長くなるのでここでは端折りますごめんなさい)
以上、2組(3組?)をご紹介しました。
サウンドが違っても、作り手の精神性は一貫している。
そんなアーティストが ”いいアーティスト” じゃないのかなと思います。
ジャンルやサウンドに縛られるのではなく、アーティストの歴史や精神性に注目して楽曲を聴いてみるのも音楽の楽しみ方のひとつではないでしょうか。